オンプレサーバのラッキング、ケーブリングの注意点

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社内にサーバが存在するオンプレミス構成の場合、たまに情シスでも簡単な移動や配線変更をすることがあります。

新しいサーバが来るので場所を開けないといけない、サーバの運用変更でLAN配線を追加しないといけない、などなどきっかけはいろいろあります。

ただし、物理的なサーバ周辺に手を加える作業は、少しのミスが簡単にサービス停止を招く危険な行為でもあるため、十分注意しましょう。

今回はありがち(?)なオンプレサーバのラッキングやケーブリングでのミスをご紹介しますので反面教師にでもどうぞ・・・

(大前提としてお金で解決できるならプロにやってもらいましょう)

違う電源ケーブルを抜いてしまう

UPSは停電からは保護してくれますが、勘違いした作業者の魔手からは守ってくれません

どれだけ堅牢な電源設備を持っていても、サーバから伸びる電源ケーブルが切断されると電源が落ちます。後述するLANケーブルの間違いとは違って、最悪の場合は内臓部品が急な電源断で故障を招くことも・・・

電源ケーブルを抜くときは、可能であれば必ず両端が合っているか確認しましょう。

どうしても両端が追えないときは、ケーブルタグを確認しましょう。

違うLANケーブルを抜く、接続してしまう

電源ケーブルだけでなくLANケーブルも罠がたくさんです。

間違って本番運用中のサーバに接続しているLANケーブルを切断してしまうと、当然ですがサービスの利用が停止します。情シスには電話の嵐が吹き荒れること必至です。

また、LANケーブルは抜くときだけではなく接続するときも注意が必要です。

もし接続するLANケーブルを間違えてしまうと、場合によってはループを引き起こしてネットワーク全体を停止させる可能性もあります。この場合は手を加えようとしたサーバだけではなく、インターネットや他のサーバの通信などあらゆる通信が停止することもあります。影響度は電源ケーブルより大きいかもしれません。

こちらも電源ケーブル同様に作業時は注意しましょう。

サーバや付属品を落とす、ぶつける

サーバは重い場合が多いです。おまけに造りが堅牢なことが多いため、ぶつけるとぶつけられた方にも多大なダメージを与えます。

人体にぶつければ裂傷、骨折などのケガを招きかねません。他のサーバや配線にぶつければ、サーバを損傷したり配線の切断によってまたもサービス停止の可能性があります。

設置しようとしたサーバ本体だけではなく、他のサーバを傷つけてしまうと悲しさ2倍・・・

(ラックレールの取り外しは前後二人で作業することがありますが、タイミング間違えて落として下のサーバにぶつけたり・・・)

無理して一人で持つ

落とす、ぶつけると似たような内容ですが、無理して一人で持つのも危険がいっぱいです。

落としたりぶつけたりはもちろん、腕肩腰を痛めることも。特に腰は一度でも痛めると長引きます

一人情シスで仲間がいない、とかでも誰かには手伝ってもらってください。

そして設置、取り外しする前に取り付け、取り外し方法はマニュアルなどで確認しておいてください。重たいサーバ抱えて作業に四苦八苦してると耐久筋トレする羽目になりますよ。

(2UのUPSなんて一人で持ったらダメよん)

ケーブルタグをつけ間違える、そもそもつけない

ケーブルタグは絶対につけましょう。サーバが少ないしいらないでしょ、とか言わずに絶対につけましょう。

そして確実に正しい位置にタグをつけましょう。1本の配線が済んだら1本のタグをつけてください。全部の配線が終わってからタグをつけた方が効率はいいかもしれませんが、間違えてつけないように。

配線作業の邪魔にならないのであれば、先にタグをつけてから配線するのもいいと思います。

ケーブルタグは将来作業する人への大切なメッセージと思って、必ずつけてください。(切実)

違うラッキング位置に取り付ける

据え置き型やタワー型サーバだとあまり関係ありませんが、ラックマウント型サーバの場合、取り付ける位置や番号には十分注意してください。

ラックサーバは取り付け、取り外しが超面倒です。配線やケーブル接続まで終わってから位置の間違いに気づくと、ムンクの叫びのごとく頭を抱えたくなること間違いなし

取り付けるサーバが複数あった場合に「1Uずれてました」なんて言われたら泣き崩れてしまいそうです。

ラックサーバの取り付け位置は絶対によく確認しておきましょう。

ケージナットやねじを落とす、紛失する

些細なミスですが、リカバーするのが割と面倒なミスだったりします。

ラックサーバによっては配線をサーバの下から取り上げるパターンがあります。この場合、サーバの下にはOAフロアのように空間があるのですが、ケージナットやねじを落としてしまうと取り出すのが大変面倒です。

最悪の場合は取り出すことができない場合もあります。

このときに予備のねじや部品があればいいのですが、サーバ専用のねじや部品だったりするとリカバーができません。ラッキング自体を諦めて部品手配するか、落とした部品を取り出すために別のサーバを取り外したりしないといけないかもしれません。

部品は落とさないように注意しましょう(特に取り付け時が一番危ない)。

まとめ

情シスだからこそラッキングやサーバ設置作業はたまにしかやりません。また、簡単なサーバの設置は専門業者に依頼せずに自社内で済ませることもあります。

そういったときに、同じようなミスを犯さないように気を付けたいですね・・・

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