新しいバージョンのクイックアシストを解説
クイックアシストとは、Windows OSに標準搭載されている遠隔操作ツールです。
Windowsとインターネット接続、そしてMicrosoftアカウントまたはAzure AD IDがあれば誰でも追加費用ナシで利用できるので非常に便利です。
このクイックアシストですが、2022年4月28日にMicrosoft Storeから新しいバージョン(以下、新クイックアシスト)がリリースされています。
そしてなんと、Windowsにプリインストールされていたクイックアシスト(以下、旧クイックアシスト)は2022年5月30日で終了らしく、さらにWindowsのバージョンによっては新クイックアシストを手動でインストールしなければいけない可能性があるので要注意です。
※6月6日追記
旧クイックアシストを起動すると下記画像が表示されて使えなくなりました。
Windows 10では後述するインストール作業の実施が必須です。Windows 11の場合は次期メジャーバージョンアップでプリインストールされる予定なので、待っていればそのうち自動でインストールされます。
もちろん、後述の方法で事前に手動インストールすることもできます。
そこで今回はクイックアシストの新旧比較と導入方法、気になる点について検証結果を解説します。
新旧クイックアシストの違い
現時点で利用者にとっての機能や操作性はほぼ違いはありません。
新クイックアシストはMicrosoft Storeから入手するStoreアプリでWebView2ランタイムというものを使います。
一方、旧クイックアシストはWindows¥System32フォルダにquickassist.exeとしてプリインストールされており、WebView2ランタイムは使いません。
とはいえ、MSアカウント or Azure AD IDが必要なことやパスコードを送りあうプロセスは全く同じです。
新クイックアシスト導入方法
Windows 10でのインストール動画を公開しております。
新クイックアシストはMicrosoft Storeから提供されています。
次期Windows 11バージョンではプリインストールされることがアナウンスされていますが、現行Windows 11やWindows 10では手動インストールが必要です。
スタートメニューからMicrosoft Storeを開きます。
Store上部の検索バーに”クイックアシスト”と入力すると候補にアプリが表示されるのでクリックして開きます。
青い”入手”ボタンをクリックします。
なお、インストールには管理者権限が必要なのでご注意ください。インストールだけならMicrosoftアカウントは不要です(現在、UAC不要になるように開発中らしい)。
”入手”ボタンが”開く”ボタンに変化すればインストールは完了です。
なお、Store版クイックアシストをインストールすると、旧クイックアシストのショートカット(Windows 10ではWindowsアクセサリ、Windows 11ではWindowsツール)は消失しますのでご注意ください。
その代わり、スタートメニューのか行のところに新クイックアシストのショートカットが登録されます。
旧クイックアシストをピン止めしたりショートカットを作ったりしている場合は再作成しましょう。
新クイックアシスト操作方法
UIがちょっとだけ違いますが、操作方法は全く同じです。今までクイックアシストを使ったことのある方ならなんの問題もないでしょう。
ちなみに下記は旧クイックアシストのUIです。
ただし、新クイックアシストはStoreアプリとして提供されており、ソフトウェアアップデートはやりやすいよう実装されているので今後何らかの新機能追加があるかもしれません。
新クイックアシストと旧クイックアシストは接続できるか?
特に問題なく接続できました(新から旧を操作、旧から新を操作のどちらもOKでした)。
ただし、旧クイックアシストは5月30日以降は使えなくなる可能性があるのでご注意ください(今後の動きに注意)。
※6月6日追記
旧クイックアシストは5月30日以降、利用できなくなりました。
新クイックアシストのインストール作業は必要なのか?
現時点のアナウンスでは”5月30日までに新クイックアシストをインストールすること”だけしか公開情報が無く、具体的に5月31日以降にどうなるのか不明な状況です。
もし旧クイックアシストを一切使えない状況になるのだとしたら、クイックアシストを使い続けるにはインストール作業が必要です(遠隔操作する側もされる側も)。
Windows 11端末であれば次期バージョンで標準インストールされる予定らしいので、それまで待ってみてもよいかもしれません(Insider Previewでは既に提供中)。
Windows 10の場合は現時点で標準インストールの予定は情報が無いので新クイックアシストインストール作業はほぼ必須でしょう。
Windows 10の場合はMicrosoft StoreからクイックアシストのインストールとWebView2ランタイムのインストールが必要です。
Warningが表示されたら(WebView2 Runtimeインストール)
新クイックアシストを実行すると下記画像のような警告が表示されることがあります。
また、メッセージは表示されなくとも下記画像のように読み込み中から進まない状態になることがあります。
新クイックアシストはWebView2というランタイムを使用しますが、実はこのランタイムが初期インストールされているのはWindows 11からです。
というわけで、WebView2ランタイムが導入されていない環境では手動インストールを行いましょう。
まずは下記URLにアクセスします。
https://developer.microsoft.com/en-us/microsoft-edge/webview2/
画面中ほどに”Download Now”がありますのでクリックします。
Evergreenと急に別の固有名詞が登場しますが気にせずStandalone Installerからお手元のWindows環境に合わせてインストーラを選択します。
EURAが表示されますので内容を確認してAccept and Downloadをクリックします。するとEXEファイルのダウンロードが始まりますので任意の場所に保存しましょう(約120MB)。
ダウンロードしたEXEを実行すると、特に何も要求されず淡々とインストールが進みます。
順調に進めば数分以内にインストールは完了します。
再度、クイックアシストを実行すると無事起動するようになります。
まとめ
- 5月30日で旧クイックアシストの終了がアナウンスされているが具体的な内容は不明
- Windows 10でクイックアシストを継続利用するなら手動インストールがおそらく必要
- 困ったことに遠隔操作される側も対応が必要&WebView2ランタイムインストールも必要